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長く営業職に携わってきて痛感するのが、商談中に揺れ動くお客様心理の面白さである。 常にお客様は‘価値’と‘価格’を秤にかけて、右に傾いたり左に傾いたりを繰り返す。 秤が価格に傾いている間は、価値を軽く見て価格を重視しているので買わない。 秤が価値に傾けば、価格以上に評価して下さっているので買って頂ける。 商談中は、まるでシーソーゲームのように行ったり来たりの繰り返しだ。 そこに更に加わるのが、決断を阻止する迷いである。 ‘この営業マンの言っていることは正しいのだろうか?ひょっとして騙されているのではなかろうか?’との迷い。 ‘この営業マンと取り引きして今後大きなメリットがあるのだろうか?それともないのだろうか?との迷い。 ‘この営業マンが勧めるものより、この先もっといい物が出てくるのではないだろうか?それともこれを逃すと後悔するのだろうか?’との迷い。 この迷いを吹っ切り、シーソーゲームを価値に傾かせるために、‘マインド(心構え)’と‘スキル(売る技術)’と‘人柄’が求められるのが、プロの営業の世界での真剣バトルである。 この知的なゲームに勝利するためには心理学の要素も加わってくる。 私が営業マン研修でいつも言う、ヒアリングした5つの不は全てメモをすることや、役職には個人名を付けることや、お客様の言葉を‘重ね言葉’で繰り返すことや、言葉の終わりはオープンクエスチョンにすることや、プレゼン前には営業宣言をしてYESを取ってから行うことや、その他諸々は全て、知的な心理ゲームを優位に運ぶためのセオリーである。 高校時代に目指した文学部心理学科は受験失敗に終わったが、社会人になって今の天職に巡り合ってやっと心理学を学べている気がしている。 ありがとうございます、感謝。日々の心理ゲームで脳細胞が限りなく増殖を繰り返す実感。 ありがとうございます、感謝。営業職を経験することが最高の人生修行になるとの帰着点。 ありがとうございます、感謝。10代で興味の持てた学問に40代で触れ得る有り難き機縁。 |
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