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人間、異性を意識しなくなるとなぜか口元が汚くなる。 ‘男である事を捨てた男’や‘女である事を捨てた女’は口元が非常に汚い。 静かに喫茶店で小説を読んでいると、隣りに‘女を完全に捨てきったオバハン’二人連れが座った。 私の聴覚に嫌〜な音域で入って来るたわいない話題がダラダラと続く。 主人の給料が安いだの、息子の嫁の態度がなっとらんだの、健康状態が芳しくないだの、どないでもええ話でお互いを慰めた気になっている。 マイナス言葉を無意識に発し、無意識のうちに自らの潜在意識に刷り込み、運とツキを逃がしまくっている可哀相な人種だ。 それとなくチラ見すると、ブクブクに太った口の臭そうなオバハンだ。50代後半か。 オバハンらはオバハンらの世界があるから、勝手に盛り上がるのは一向に構わんし、私も全く関心がないが、所々で私の読書を中断させるほど不快な音が突撃してくる。 オバハンの口元から定期的に発信される「チャッ、チャッ、チャッ、チャッ、チャッ」という不快音と、ここぞとばかりに決め打ちされる「シーッ、シーッ、シーッ、シーッ」という歯に挟まった食べかすを吸い込む音だ。 ‘女という矜持を捨て去った女’の食におけるマナーの欠如と、他人の目を意識しない図太い神経とを直視できた学びの一日になった。 ありがとうございます、感謝。絶対にしないと誓えた、人前で歯をシーッシーッチャッチャッと鳴らす行為。 ありがとうございます、感謝。絶対にしないと誓えた、人前での鼻くそをほじり回す行為。 ありがとうございます、感謝。絶対にしないと誓えた、人前での屁こき行為。 |
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