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作品の内容も素晴らしかったが、渡辺美佐子の演技は、さすが大女優だと感銘を受けた。 長きに亘り、ひとつの世界で生きてきた達人のスキルは計り知れぬほどの奥深さを持つ。 ビジネスでもスポーツでも芸能でも全て一緒だ。積んできた経験値に勝るものはない。 幼児期に母親から虐待を受けた娘が大学進学を機に独り暮らしをしていたところ、母親のアルツハイマー発病を知らされ、同居しての介護が始まる。 娘役の夏川結衣も凄まじいほどのリアリティで演ずるのだが、母親役の渡辺美佐子のそれには及ばない。 歩き方、手の動かし方、光を失ったような目線、感情が消えたような表情、どれを取っても、ほんまに渡辺美佐子は撮影中にボケてしもたんちゃうかぁ〜と錯覚するかのような名演技だった。 レンタルビデオの中にプロの壮絶な姿勢を見た。 ありがとうございます、感謝。アルツハイマーを巡る親子間の問題を抉るように作品化した松岡錠司監督の手腕。 ありがとうございます、感謝。介護に疲れた娘と、女としてのリアルな匂いを同時に演じきった夏川結衣のプロ根性。 ありがとうございます、感謝。‘あの人は今?’に出てきそうな過去の歌手と思っていたりりィのかすれ声。(チョイ役で出演していたが、あの独特のかすれ声は、いまだに強いインパクトを残す) |
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