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「あの〜、ちょっとスイマセ〜ンっ!お仕事お疲れ様でございます〜ッ!もう今日で最後なんでぇ〜、お約束の7時になりましたらぁ〜、大変短い時間で申し訳ないんですがぁ〜、10分間限定でぇ〜、このショーケースの中、全部千円で!!!!全部千円でぇ〜〜、持って帰っちゃってくださぁ〜いッ!!うちも、もうこれで撤収しますんでぇ〜、もう最後なんでぇ〜、全部千円!!!全部千円です〜〜〜ッ!!!」 夕方の新大阪構内で毎週末繰り広げられる激安即売会。 「もう、うちも最後なんでぇ〜」と言いながら毎週同じ兄ちゃんが叫んでいる。 私は一度も購入した事は無いが、関西にいる時は新大阪構内へ7時前後に足を運んで即売会に立ち寄る。 買う気が全く無いのに立ち寄るのはなぜかと言うと勉強のためだ。 いや、怪しいブランド物の時計やバッグの相場を勉強しに行くのではない。 叫ぶ兄ちゃんの‘プロの口上’を吸収するためだ。 一瞬にして通勤客の足を止めて、ショーケースの前に黒山の人だかりを作るスキルは見事である。 あの迫力に満ちた発声は完璧な複式で出しているので50メートル四方には届く。 さらに独特のテンポで連呼する。そして微妙に関西弁なのか標準語なのか、よー分からんイントネーションがリズミカルに伸びる。聴衆をなめるように配る視線も効果的だ。 地方から出稼ぎで来てます!っぽい演出をするから、ますます一個くらい買ーたろかなと思わせる。 汗だくになりながら、手のメガホンで必死さを演出する姿は立派な芸術だ。 どんな職業にもプロがいるが、私と同じ‘喋くり’で喰っているプロの仕事ぶりは見過ごすわけにはいかない。毎週末は新大阪構内へ足が向く。芸の肥やしだ。 有り難う御座居ます、感謝。一瞬で人を惹きつける荒技を惜しげもなく私に見せてくれる即売会の兄ちゃん。(茶髪にピアスが似合ってまっせ〜) 有り難う御座居ます、感謝。この兄ちゃんに勝るとも劣らない平和島競艇の予想屋、○○のオッサン。(この予想屋の口上も凄まじい声量と声質だ) 有り難う御座居ます、感謝。口上はテンポとリズムと視線と必死さから生み出されるとの発見。 |
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